母とお花見

庭梅は母に見せてやれなかった
弱々しくなってきているとはいえ、ここ数日は望ましい状態ではなかった
あげく、昼夜眠りこける日が3日続いてしまった
大声で呼んでも、身体を揺らしても、反応できない状態だった
主治医の先生の居る病院に電話して、週3回点滴を更に追加で急遽来て貰った

昨日、ふと桜の名所を通りかかると満開になってた
点滴の日だったけど、これはなんとしても桜は見せてやらなきゃ!
と点滴終わって、暫く休んで午後3時頃
母がちゃんと目を覚ましていたので
「お母さん、桜が咲いてるよ!お花見行こう!」と声を掛けると
しっかり頷いた

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去年はお花見しながら母の横顔に、来年もこうして一緒に来れるかなぁ?
って思ったけど
今年は一緒に来れて、桜の薄紅色が目にしみて涙が出た
桜の横を自動車で通れる場所だ
出来る限り桜に寄って窓を開けてやると
しっかり手を伸ばして桜に触ろうとする、力を込めてほんのちょっと先っぽを貰って帰ったものだ^^
今年は手を差し出したけど、桜に届こうと腕を延ばすその力がない
私が手に持たせてやっても先っぽの細い枝さえおれなくて
私が手伝った

それでも喜んで「満開じゃな~」と小さい声の母
もう身体も小さくなって自動車のシートさえ広すぎて
なだれかかってるようなカッコウでやっと座ってる
部屋に帰ってベッドに横になった母に
「来年もお花見行こうよ!」と言うと
にっこりして、小さく言った「いきとるかなぁ」
「行こうよー!」と念押しをした


今日も点滴だったが、点滴中一度も目を覚まさなかった、、、
でも夕食は、おむすびを自分の手で持って
しっかりと口を開けて食べた(^'^)