携帯電話で

cherryblossom2011-03-08

携帯の登場で「失くしたもの」・・・こんなアンケートがあった。
記憶力、信頼、忍耐などあげられていた。
漢字の変換機能で記憶力とか、GPS機能で現在地がわかって信頼問題とか、
5分も待ったら即メールで待たないとかもろもろ・・・。

最近時々、かなり古いドラマが再放送されていて、つい観てしまう。
”重い”実に重い・・・けど不愉快ではない。
最近のドラマが軽すぎることに行き当たる。

昔からの恋愛のどろどろもあるし、決して軽くないDVだとかいじめとかのテーマも描かれているのに、
根底にライトな感覚がどこかある。
なぜだか解らないけど、世の中が便利になって行くのと反比例で軽さが増幅していて、それがドラマにも反映している気がする。

昔は軽いことに罪の意識があり、今は重いものに嫌悪するきらいがある。
そんな事に気付く。

生活にまつわるあらゆるものがITだデジタルだとか画期的に便利になってきたことは悪いコトだはない。
ただ人間て便利で余裕が出ると、その隙に余計なものが出てきて
自らを汚染していく生き物なのだろうか。

龍馬伝」を観ていて、幕末の日本人の直向さに胸がいっぱいになった。
それは志士達だからかもしれないが、今の世に自分の立身出世とか未来に志すものは居ても、世の中の為の志を持つ人間は居ない。

地道にナニかすることをバカにする時代、そんなのコレでこうやればよっぽど早いと、そこを切り捨てる。
切り捨てたその中に、自分達を育ててくれる遠回りとか努力により培われ成長できるナニかがあのかも・・・。
便利さと引き換えに捨ててきたもの
それを取り戻すことが貴重なのではないか・・・

でも、どうすれば?


駅の伝言板に、たった一言の伝言を書き記す心の深みは
今や忘れ去られ、めまぐるしく変化と新化に追われる時代なんだと
つくづく物想ってみたりした。