面会

帯状疱疹になってから、母を帰宅させてあげてない
ずっと気にはなりつつ、休養優先で面会も行ってなかった
今日はちょっと朝から調子いいし、お天気も穏やかな陽ざし
ずっと気にしているより行ってみようと出掛けた


私を見つけるなり声をあげて泣いた
それはいつものことだけど、今日はとても聞き分けがよくて
私が病気なのでしばらくは家に帰れないことを母に伝えてやってください
と、施設のかたにお願いしていたので、そこは理解していたようだけど
「おねぇちゃん、ゴメン私のせいで病気になった」と泣くのだ
子供のようにオイオイ泣きながら
「ここで我慢するから、もう帰りたい言わないから」と
「元気におなりよ、病院おいきよ、お金ある?」といって泣くのだ
私も泣いた、母くらい泣いた


ひと山越えての道中
この道をあとどれくらい私は通うのだろう、通えるのだろう
その必要がない状況になった時、きっとまた通りにくるだろう
その時にこの道の意味をかみしめるのだろう
そう思って泣きながらの往路だったけど
今日の帰り道は少し心が穏やかだった