白髪染めた

また1段階痩せてきた母
目が開かない時間が長くなっている
それでも、珍しい味が口に入ると
味わっている
「美味しい?」と声をかけると
薄く目を開けて目線で答えてくれる
先日ケーキ屋さんの苺プリンを持ってってみた
気に入ってくれた^^
高カロリーな経口食品がメインな日々
施設で出るオヤツもパターンが決まっている
やっぱ同じ苺味の物でも
ケーキ屋さんのはワンランク上の味
ちゃんと気付く母^^
美味しい味を口にするとちゃんと
「ありがとう」と目を開けてくれる

母が突然認知症を発症してかれこれ10年
あっという間に症状はエスカレートした
介護の世界のいろはも知らないで
突入した介護
どんな時も全力で寄り添ってきた
充分ではなかっただろうと思う
でも全力だった心身とも

今思うと、あの時あぁしていたら
こうもできたのかもと
後悔と自戒の念がうずまく
でも、これしか出来なかった
これが全てで
その事を誰より理解してくれているのが
母だともわかる
そう思いたいっていうのもあるけど、、、

ずっと格闘する私に寄り添ってくれたのが
母だから
自ら認知症になり主観と客観が交差する
そんな混乱の日々であったろう
どんなにオムツかえたって
いつの時も私には親だった母
白髪だらけになった私の顔と髪を
黙って見回している時もある


そして「ありがとう」の意味を
より深く教えてくれた
この先の母に何をしてあげられるだろう
正解はわからない

今年も花海棠は満開に咲いた

私は凄い久しぶりに白髪を染めた
不思議なもので、ちょっと気分が上がった
明るくしてる姿を母に見せようと思う
そして、笑顔の母をいっぱい
覚えていようと思う